絵本2歳あたりベスト3 [Book]
今までもいくつか(ここやここ)で紹介してきましたが、それはこちらが勝手に贈りたい本だとか、とりあえず読んどけ課題図書みたいなものも含まれていました。
そこで、今回は、実際に子供を見ていて、何回も読んでくれと頼んできた本を正直に紹介しようと思います。
第1位: あかいでんしゃ きいろいなのはな
これは100回くらいは読んでいるでしょう。一晩に5回くらい読むことさえあります。良いところを列挙しましょう。
- 「死」を扱ったテーマである
- 背景が絵が非常に美しい
- いなかの風景がよく描けている
- 主人公の心の移り変わりが分かる
- 主人公の語りで基本話が進んでいっている(北の国からの純君のように?)
- 電車が出てくる
- 主人公の好きな女の子がかわいい
なかなか死を扱う絵本はないでしょう。そういった意味で非常に貴重な本です。しかもその「死」という出来事と主人公にとっていつもの風景ではない「菜の花」の映像日の対比が素晴らしすぎます。老いたおばあちゃん絵と宇宙人扱いは少しやりすぎだし、主人公はちょっと有頂天のケラに似ているところに違和感はありますが、風景、文章量、展開、おち、ともに大人も満足できるのではないでしょうか。
春にぴったりの本です。
第2位: たいせつなこと
日常にある「もの」や「こと」を深く見つめ、なぜそれがたいせつであるかを丁寧に説明してくれます。モックンこと本木雅弘の奥さんである内田 也哉子さんによる翻訳です。
子供が各セクションの大切なポイントを暗記してしまうくらい好きな本です。特に、うちの子供は食事中にスプーンを投げ出してしまうことがありましたが、この本を読んでからは、スプーンというのは素晴らしく、どんなときに使うものかということがだんだん分かってきて、スプーンを投げ出さないようになりました。
絵もたいせつなものが浮かび上がってくるような色使いでとても好感が持てます。また、例えば、「雪はつんとつめたい」のように、大変うまく日本語に訳されていると思います(原版では見てませんが)。
贈り物としても、第1位の少し物議をかもし出すようなものではないので、安心して、送り出せるのではないでしょうか。
第3位: からすのゆうびんきょく
さまざまな動物たちが、からすに頼んで、親しい人に何かを送ります。そこには文字が書かれた手紙のようなものは一切ありません。ある物を送って、受け取った側でなんらかの解釈をするのです。その送受信側の関係を読者は詳しくは知らないので、それが何を意味するかは予想できません。しかし、それが分かると、なるほどと感じることでしょう。ただし、おちはかなりベタです。
内容を理解するには、子供にとっては難しいかもしれませんが、大人は予想できない分、楽しめると思います(大人が楽しめないと読んでてつらい)。個人的には、内容よりも、絵の風景が好きです。横長の本に加えて、見開きで雄大な森を空から見るという視点は、かなり素晴らしいです。
表紙を見て分かるように秋にぴったりの本です。。。
Amazonは表紙の画像がないです。絵本ナビのこのリンクを辿ると表紙があります。
コメント 0